ドラマ『ブラックペアン』がいよいよ佳境に入り、いよいよブラックペアンの秘密も暴かれるのか?といった期待を呼んでいる展開ですが、ブラックペアンと言えばもう一つ話題となっているのが最新医療機器。
物語の最初に小泉孝太郎が持ってきた『スナイプ』をはじめ、その後『ダーウィン』『カエサル』という医療ロボットが出てきて話題になっています。
実際、ドラマで出てきたときには「ダーウィン?w」「医療現場に入れるロボットとしては大きすぎだろう。。。」という声があった一方で、「ダヴィンチじゃないか!」「ダヴィンチと同じロボットきたーーーー」など医療現場に従事している視聴者からは大きな反応があったようです。
第6話から出てきた医療ロボットは『スナイプ』に続き新たな医療分野の先進技術として帝華大学が送り出してきた新兵器。
新たな国産ダーウィン『カエサル』を国の後押しのあるプロジェクトとして成功させる為に、小泉孝太郎演じる高階先生が東城大でロボット医療の責任者として並走していますが、今のところは結局は渡海先生の腕でリカバリするという『スナイプ』と同様の展開をたどっていますね。
また物語の序盤から話題となっていたインパクトファクターは一体どうなるのか?佐伯教授と西崎教授のどちらが医科学会の理事長となるのか?というところも見どころです。
ちなみに東城大の佐伯教授は割とあっさりとロボットを受け入れていましたが、演じている内野聖陽もカエサルには興味津々!!
https://twitter.com/blackpean_tbs/status/1000663163195441152
佐伯教授がカエサルを扱う日は出てこなさそうですが、今後明らかになる『ブラックペアン』の秘密も含めて物語は佳境なので早く秘密が明らかになってほしいところですね。
あっと、ダビンチの新製品の話でしたね。その前に医療現場におけるロボットの役割や実際にどれぐらい普及しているのか?について話していきたいと思います。
目次
医療現場では思った以上にロボットやAIが発達!
医療分野ではどの程度ロボットやAIが活用されているのか?というと実は最先端技術はここから取り入れられると言われるほどに医療分野というのはロボットやAIの活用が進んでいます。
上述の医療ロボットはもちろんのこと、最近ではAIが医療の仕事の8割を代替できるという実験データが出ているほどに医療現場は自動化やロボット化が進もうとしており、例えば患者の症状や年齢、性別、体重、病歴を入力するだけでAIが病名を特定、適切な治療法を提案してくれることも可能になっています。
また薬の処方にしてもロボットとAIの遺伝子レベルによる分析を行うことで、オーダーメイドの薬を処方することも可能となるので薬の処方を行う事自体もロボットにとって代わられる未来が待っています。
ちなみに『ダビンチ』の導入は着々と行われており、日本でも2016年時点で237台の導入実績が公表されています。
日本全国47都道府県で導入されていない地域はないとのことなので、それぐらいロボット医療というものは急速に普及していますし、今後ロボット手術の提案を受けることも多くなっていくと予想されます。
ちなみに最新技術というのは大抵が軍需産業でまず実験され、技術の基盤が築かれます。その次に最新技術が適用されるのはだいたいが医療分野なので、世界最先端の技術によって医療が進歩していくというのは免れない未来となります。
そしてどの分野よりも先に導入される為、放っておいても最新技術に触れる機会が多いのが医療業界ということになり、AIによってまず仕事を奪われるのは医者や看護師ということなるので仕事を気にする方はAIやロボットの情報を追っておくといいかもしれません。
まあ医者は仕事が多すぎるし多忙と思っている人も多いそうですので、奪われるぐらいでちょうどいいかもしれませんけどね。
保険適用でロボット支援手術も大きく前進!6月初旬には「ダビンチX」が導入!
従来ロボット支援手術というのは保険適用外だったのですが、法律の改正により保険適用が可能になりました。
ブラックペアンでも『ダーウィン』と呼ばれた医療ロボットが出てきましたが、これは『ダヴィンチ』と呼ばれる機械を提供して『ダーウィン』として動かしているようです。
そしてこのダーウィンを製造している会社が『米インテュイティブサージカル』という会社。
医療ロボット分野のトップを走り、ほぼ市場を独占している医療ロボット製造会社です。
そしてその会社が6月初旬にも初納入されようとしている新たなダビンチが『ダビンチX』
まさにブラックペアンで見た『カエサル』そのもの!!
ちなみにこの『ダビンチX』、2018年5月より販売開始されているのでドラマに出てきた時期と被ります。納入が決まった医療現場って帝華大ではないだろうな?と疑ってしまいますね。
と冗談はさておいて、この『ダビンチX』は「前立腺悪性腫瘍手術、腎部分切除手術、子宮悪性腫瘍手術をはじめとする一定の術野範囲で行われる手術」に利用できるようで、更に手術準備を簡素に行えるようにドレープデザイン、軽量な完全一体型エンドスコープなども搭載されているとのこと。まさに最新技術の塊でしょう。
ちなみにダビンチXはどれぐらいの値段がするのかというと、約2億円とのことで結構なお値段がするようです。ちなみにこれでも従来機に比べて約4割安くしたとのことで、もともとの値段は3億は超えていたということになり、やはり結構な製品購入コストがかかるのだというところですね。
またブラックペアンを監修しており、ロボット手術のパイオニアと呼ばれている渡邊剛先生によると医療ロボットを利用した手術というのはランニングコストもかかるしメンテナンス費用も結構な額がかかるとのこと。
やはり手術ともなると精密な動きが要求され誤動作が許されない上に、消毒殺菌や部品交換といったところにもかなり気を遣うものなのでしょう。元が億単位の機材だけに、部品交換一つとっても数千万はしそうですよね。
上記のような費用面でもまだまだ課題は多くあるようで、この4月からようやく保険適用内となったことはとても大きな意味を持つそうです。そしてアメリカやヨーロッパではすでに保険適用されていることから症例も多いとの事で、やはりロボット医療についても進んでいるとのことでした。
やはり日本と言う国はこういう面では法律面の整備が遅かったり、保険の適用が遅かったりと様々な面で世界に後れをとっていますね。
ロボットですべてが完璧なわけではない。やはり外科手術には腕のいい医者が必要。
ブラックペアンでは二宮和也扮する渡海先生が「腕のない医者は全員死ね」と言っていましたが、やはり現役の先生方からしても医者、特に外科医には技術が必要だということです。
というのもやはりロボット手術とは言え、腕のない医者がやると失敗する可能性が高くなるため、一定の医療知識や手術する腕があってはじめて使いこなせるものだそうです。
またロボット手術というのは従来の連係プレーを行えるような体制をとった手術ではなく、一人で手術を行うようなものだそうで通常の手術を行うオペレーションとは違ったオペレーション感覚が必要になるとのこと。
そういった面でも通常のオペレーションを知らなければロボット手術は行えないということでした。いくら技術が進化したとしても利用する人間の腕が伴っていないと最高の医療はできないということで、AIやロボットの進化にあわせて人間もついていかなければならないということですね。
まとめ
ブラックペアンで見た医療ロボットについて調べてみましたが、導入されているロボット医療というものが思った以上に進んでいることにびっくりです。
今後、日本ではロボット手術の適用がどんどんと進んでいくものと思われますので、あなたが入院した際にも提案を受けることはあるかもしれません。今後の医療業界の進歩と可能性を日常に感じる日は近いのではないでしょうか。