民泊の鍵貸し出しサービスをセブンイレブンとJTBが提携して行うとの発表がありました。ローソンやファミリーマートも同様のサービスを既に展開していますので、競合他社になります。
セブンイレブンという巨人がついに動き出したとのことで、どういった発展となるか楽しみです。
セブンイレブンは2020年の東京オリンピックまでに、1000店舗を目指すのだとか。更なるインバウンドと民泊の発展に拍車をかける展開となりそうですね。
2020年の東京オリンピックには宿泊場所や交通手段がどうしても飽和しますし、今のままでは観光客や観戦客への対応がままならないそう。
民泊の発展は必要なのは間違いないですし、より便利に安全にするのはありだと思います。
しかし、その一方で懸念されることも多いようです。
懸念される問題の数々
懸念されている問題の中でまず大きいのが治安の問題。
やはり民泊というのはまだまだ課題や問題が多く、その中でも施設の破損や金品の盗難が問題になることが多いです。
最近では民泊が入っているマンションのフロア内で盗難があったものの発覚したときには民泊で泊まっていた宿泊者は海外。なんてことも多いようです。
また建物の使い方も綺麗ではない場合も多く、置いていた家具が壊れていたなんてことも結構あるようです。
私が以前、引っ越しを検討していたときにあまりに安い物件が良い立地であったので聞いてみたら民泊のトラブルでした。そのフロアの家賃がかなり値下げされていたので、フロア全てに影響が及んだそうです。
内容を聞いてみるとやはり盗難。盗難が発覚するのは一週間ぐらいたってからということも多いので、問題に気づくのが遅く時すでに遅し。といった具合ですね。
また物品の破損も同じくで民泊内の部屋ならまだしも、フロア内の器物破損が問題になるケースも多いようです。そういった意味で民泊の入ったビルの近くのコンビニに鍵を置くことで治安の悪化に繋がらないかを懸念されています。
次に衛生面の問題。
ホテルにはルームサービスやベッドメイクといったスタッフさんがちゃんといてるので、一度人が寝たシーツは交換して整えられますよね。
しかし、民泊ではこういった宿泊施設として当たり前のことが徹底されてない場合も多いです。そのため、病気なそのまま持ち込まれてしまう可能性があり、感染症なども懸念されるために周辺住民から嫌がられることもあります。
また、騒音の問題も深刻です。
とにかく隣がうるさくなったと思ったら、いつのまにか民泊だった。なんてこともあり、近所迷惑甚だしいなんてこともあるようです。
せっかく静かな環境が気に入ってたのに民泊でうるさくなったから引っ越したいなんて声も聞こえてくるのが昨今の状況です。コンビニに鍵の受け渡しが作られることで、そのコンビニから客足が遠のくなんてことも懸念されてしまいますね。
懸念されるオペレーション負荷
今回のセブンイレブンとJTBの提携はJTBの民泊サービス提供に伴う新サービスかと思います。
今回の鍵サービスは物理的な受け渡しになるとオペレーションが発生するので店員の負荷が増えます。
もちろんそのためのマニュアルも用意するのでしょうが、少し懸念点も残りますよね。当然鍵の受け渡しは間違いがないようにしないといけないし、店員さんも忙しいときに間違いなくできるのかも不安です。
また盗難のリスクや管理方法なども疑問が尽きない状況となっています。
鍵も電子鍵や暗号ロックなどになるのかもしれませんが、今のところは鍵の貸し出しを行うとあるので、やはり物理的な鍵なのだと思います。
なんにせよ店員さんが物理的な鍵の受け渡しを行うというのは何かしらの懸念点は含まれますし、そのあたりを払拭することが課題でしょう。
2020年までに1000店舗。ほぼ首都圏では?
コンビニの数を考えると2020年までの1000店舗はほぼほぼ首都圏に集中するものと考えられます。東京オリンピックの来場者に対する宿泊場所の少なさも懸念されていますし、その場合の鍵の受け渡しがスムーズにならないと対応に遅れがでてきて宿泊トラブルも多くなりそうです。
首都圏が八割近く、残りの2から3割くらいを関西やその他地方で割るイメージぐらいかと思います。
2020年まで2年を切った今年からはじめるとのことで、民泊の主権をどこが握るのか?
2年後が楽しみですね。